2004年08月05日

第9回ディベート甲子園、創価高が3連覇・九国大附中が初優勝

 第9回全国中学・高校ディベート選手権(ディベート甲子園)・最終日の2日(月)午後、中高ともに決勝戦が行われ、高校は創価高校(東京)が3年連続4回目の優勝、中学校は九州国際大学附属中学校(福岡)が初優勝を果たした。

 今年も高校主審を担当した、松本茂・全国教室ディベート連盟常任理事の冒頭のコメントは「ディベートってネットワークが大切ですね」。東北地区の直前強化合宿を例に、地域全体でレベルアップすることの重要性を説いた。肯定側・県立能代高校(秋田)は、「放射能漏れの防止」というメリットを提出、否定側・創価高は「停電」「排ガス対策の消滅」の2つのデメリットを提出した。審判によって論点の評価が大きく分かれ、得票数2-3で創価高が優勝を果たした。

 中学校主審は、瀬能和彦・全国教室ディベート連盟理事が担当。"Debate is life. The rest is just prep time."と、ディベート活動の意義を強調した。肯定側・いわき市立湯本第一中学校(福島)のメリット「救急車の乱用防止」は、現状で救急車が乱用されている割合2%と、プランの導入によって救われる9,077人との関連が不明確で、実際に救われる命の数もあまり多くないと判断された。その一方で、否定側・九国大附中のデメリット「重症患者の増加」は、生活保護を受けている人々が救急車を呼ぶのをためらった結果、重症患者がある程度増えることが予想されると評価された。デメリットがメリットを上回るとされ、得票数0-5で初出場の九国大附中が栄冠を手にした。

 閉会式では、中学・高校とも優勝から3位までの学校とベストディベーター賞の表彰が行われたほか、ディベートの普及と指導に取り組み、著しい成果をあげたと認められる団体・個人に贈られる「ディベート教育功労賞(松下賞)」が、香川ディベート普及会と三浦二三夫(ふみお)氏に授与された。今年度から新設されたベストコミュニケーション賞は、慶應義塾高校(神奈川)と、富士見市立本郷中学校(埼玉)に贈られた。

 3日間の熱戦の様子は、8月下旬発行の読売新聞朝刊の特集面で紹介される予定(註: 一部地域では、紙面の都合で掲載されない可能性があります。あらかじめご了承下さい)。

3連覇を果たした創価高校(東京)初優勝を喜ぶ九州国際大学附属中学校(福岡)

写真: 3連覇を果たした創価高校(東京)(左)と初優勝を喜ぶ九州国際大学附属中学校(福岡)(右)

投稿者 s98351hk : 2004年08月05日 17:00 | トラックバック